東証スタンダード市場上場 KHCグループ
二世帯家族の共有スペースであるリビング。あめ色のフローリングはチークの無垢材を使用。ダイニングテーブルやチェア、アイランドキッチンも同じ色調で統一しました。玄関ホールには地窓を設けることで、目線をテラスまでつなげる奥行きのある空間を演出。玄関の閉塞感は存在しません。
元々マンション住まいでした。下の子が生まれ、上の子供が小学校に入学することがきっかけで家づくりを始めました。そこへ、同じ市内に住む両親の「今よりもっと利便性のいいところに引越したい」という思いが加わり、二世帯住宅の計画がスタートしました。子世帯夫婦が共働きのため日中は親世帯のみが使います。そこで考えたのが、お風呂やキッチンなどの水廻りを共有する融合型の二世帯住宅「プチ二世帯」です。ほどよい距離感が家族のコミュニケーションを育み、同時にプライバシーも保ちます。間取りもコンパクトかつ合理的に納めることができ、おすすめです。
data.神戸市垂水区西舞子 | |
A様邸(家族構成) | ご夫婦2人 子供2人 ご両親2人 |
敷地面積 | 170.52㎡(51.58坪) |
建築面積 | 82.76㎡ |
1階床面積 | 74.52㎡ |
2階床面積 | 57.55㎡ |
延床面積 | 132.07㎡(39.95坪) |
外観からは想像もできないほど開放的な室内。リビングとテラスの一体感がゆとりある空間をもたらします。
親世帯は1階、子世帯は2階に個室を配置。歳を重ねていくご両親の動線を考え、水廻りは部屋の近くにコンパクトにまとまっています。
家族間でルールを作る
1年前まで、別々に暮らしていたAさんと、Aさんのご両親は互いの環境の変化が重なり、同居を選択されました。家づくりに際しての課題は、双方がそれまでと同様の生活リズムで毎日を送ることでした。親、子世帯と建築士は就寝時間や食事、帰宅時間などの生活場面や動線を考え、1階は親世帯、2階に子世帯の部屋を配置し、水廻りの共用スペースは1階に計画しました。
共用スペースは家族間の約束事も作ったそう。「私たち夫婦は共働きなので、両親とまるきり生活時間帯が違います。食事は別々にとり、水廻りの利用時間は両親が日中、我々は夜と決めました」とAさん。続けてご両親も「最初にしっかり話し合ったのが良かったです。また、私たちの居住も1階部分でコンパクトにまとまっているので、動きやすい。以前と同様にのんびりとした時間も過ごせています」と満足されています。普段の食事は別でも、親・子世帯ともにテーブルを囲んで食事を楽しむこともしばしば。2世帯で暮らす安心感も加わって、心休まる優しい空気が家全体を包んでいます。
寝室に「趣味」をギュっと詰め込んで
天井までの壁面収納を設けたAさんご夫妻の寝室には、お二人の本やCDがぎっしり。数やサイズをもとに設計したオリジナルの棚です。「選ぶ楽しみが出来ました」と奥様。寝室は小さな図書室でもあるのです。一方、夜のリビングはシアタールームに変わります。照明を落とし、天井に取り付けたサラウンドスピーカーから流れる臨場感のある音を聞けば、どっぷりと映画の世界に浸れ、家に居ながらにして非日常を存分に味わえます。昼は親世帯が友人を招く歓談の場所、夜はAさんご家族が趣味を楽しむ場所として、時間帯でうまく使い分けられています。
夜は臨場感溢れるシアタールームに
親と子の世帯のライフスタイルに合わせて、共用スペースの間取りと時間割を決めたAさん。程よい距離感で絆もプライベートも以前と変わらず。双方にとって快適な住まいになりました。