2025.05.11
伊東 朋哉
こんにちは。住空間設計Laboの伊東です。
今回は、2階リビングのメリットやデメリットについて、
実例紹介と合わせてお伝えしたいと思います。
住まいづくりを始める際、2階建ての間取りであれば、
1階に家族全員が集うリビングスペースや水廻り、
2階に主寝室や子供室といったプライベートスペースを。
といったご要望が大半となりますが、
土地の条件によっては、2階にリビングスペースを持ってきた方が
メリットが多くなる場合が割とあります。
建物や駐車スペースを配置した状態で、
道路や隣家からは距離がとれ、お庭もとれるといった
広い土地であれば1階リビングでいいですが、そうでない土地も多いですよね。
そのような時は、選択肢のひとつとして「2階リビング」をご提案します。
下の実例も土地の条件上、2階リビングをご提案した住まいです。
1階に比べると近隣建物の日影の影響を受けにくく、
部屋の明るさを確保しやすかったり、
構造的に空間を広げやすく、天井も屋根に合わせて上げることができるので
1階に比べると開放的な空間を計画しやすいなど、
いくつかメリットがありますが
中でも私がポイントに感じているのは、家族のプライバシーを守れるところです。
戸建てが建ち並ぶ住宅街で、
道路に面して付いている掃き出し窓のカーテンや雨戸が、常に閉めっぱなし、
といった光景をよく見ます。
通りからの視線が遮るものがないと、大きな窓をとっても
結局、開けることもなく、もったいないですよね。
上の実例も、道路面に近づけて建物を計画していますが、
リビングの窓は日中開けっぱなしにしても気になりません。
今のような温暖な時期には、日差しや風を感じて過ごせます。
天井は、屋根なりに上げて、勾配天井に。
開放的で気持ちのいい空間になっています。
階段の上り下りなどデメリットもありますが、
土地の条件によってはそれ以上のメリットが「2階リビング」にはあると思います。
住まいづくりの参考になれば幸いです。